マスタング エコブーストを査定して買取に出してみた【愛車の下取/買取査定のノウハウとおすすめ】
『壊れるまで乗り潰す』
そんな想いで買った愛車も、環境の移り変わりに伴い、手放さなくてはならない時もあります。
どうせ手放すなら出来るだけ高価で売りに出したいですよね。
今ではネットで査定の申し込みも簡単にできますが、いざ自分が売る立場になると、どこを選んでいいのか迷いがちです。
私の過去の経験も踏まえて、買取り査定のポイントを紹介します。
マスタング エコブーストを査定してみた
2015年の夏、ふとしたきっかけで購入することになったマスタング。
50周年記念の限定モデルで、フォードが新規開発した2.3リッターの直4ターボが搭載されている車です。
これまでのアメリカ車といえばV8で大排気量というイメージが強く、このマスタングも人気の車種はV8エンジンのモデルでしたが、フォードがマスタングの欧州展開を本格的に開始するためにエコブーストと呼ばれる2.3リッターのエンジンが開発されました。
欧州は日本同様に排気量の大きさによって税金が高くなるため、近年はエンジンのダウンサイジング化が主流となり、北米メーカーもその流れに追従した形です。
そして、この2015年モデルは日本にも輸入されましたが、限定500台ほどであったため、非常に希少価値の高いモデルとなりました。
更に、その翌年の2016年にフォードが日本市場からの撤退を表明。
国内正規販売としては、最後のモデルとなってしまったのです。
欧米ではその後も新しいモデルが販売されていますが、日本で手に入れようとすると並行輸入となるため、どうしても購入のハードルが高くなります。
その影響もあり、2015年モデルのマスタングは今でも高値で中古取引がされている車種でもあります。
そんな素晴らしい車に奇跡的に巡り会えて愛車としていたのですが、諸事情により2019年の頭に手放すことになりました。
まずは中古車市場のリサーチ
まずはじめに、マスタングの中古車がいくらくらいで取引されているかをリサーチしました。
これについては、ネットで検索すれば全国の中古車の情報が見られるので、スマホがあれば簡単にできます。
ポイントは年式やグレードを自分の車と同じものに絞り込んでいくことですが、それは最低条件で、それ以外にもボディーカラーや走行距離も中古車価格に非常に影響します。
それゆえ、自分の車の走行距離に近いものの相場を調べるのがポイントです。
そして、大体の相場を把握できれば、そこから利益分を引いて買取価格が推定できます。
簡単にまとめると
・業者が買い取ったあと、いくらで中古車販売できそうか?
・買い取った業者がいくら利益を期待しているか?
の2点で買取価格が決まってきます。
マスタングのエコブーストは限定車種ということもあり、2019年の時点でも中古販売価格はかなり高騰しており、370万円から400万を超えるものもありました。(2022年現在では、さらに高くなっています)
色は落ち着いたガンメタだったので、他の赤色や黄色などの派手なカラーよりは高値が期待でき、走行距離も3万7千キロ程度だったので、買取り額の最低ラインを320万円と設定しました。
中古車屋さんの選択、どこに査定してもらうか?
次に買取り業社の選定です。
過去に愛車を買取りに出した時は、いくつかの店舗を直接回って査定をしてもらいました。
ただ、このやり方の場合は労力もかかるため、3つくらい回るとその中から決めてしまおうという感覚になりますので、高値買取りのお店と出会えなかったら理想よりも安く売ってしまうことにもなります。
今回、マスタングを査定してもらうにあたっては、そこまで労力を掛けたくなかったので、インターネットから申し込みました。
申し込みをすると自動的に10社ほど選定されるというシステムで自分から動く必要もなかったので、便利だなと思いました。
ただ、その場で査定額が出るかと思っていたらそうではなく、別途それぞれの業者から連絡がくるというシステムだったので若干残念に思ったところもあります。
ただ、車は現車確認しないと正確な値段も付けられないため仕方がないと割り切りました。
束の間のモテ期、怒涛の電話ラッシュ
ある日の朝、仕事に行く前に申し込みをしたのですが、その後9時を過ぎたあたりから各社から電話が掛かりまくりました。
仕事の都合上、電話に出られるタイミングが限られていたのでほとんど不在着信になったのですが、後で履歴を見るとほぼ10分毎に掛かってきていたようです。
電話の内容は各社ほぼ同じで、『是非うちで買い取らせてほしい』『現車確認をしたい』という内容でした。
軽く話をして、7社ほどと週末に現車確認をしてもらうことにしました。
過去にこんなに電話が鳴った試しも無いので、少しばかり人気者になった気分を味わえました。
そして、アポ取りが終わったらパタリと電話も鳴り止み、いつも通りの静けさを取り戻しました。
上からなお店、下からなお店
そして迎えた週末、予定していた7社に順番に査定をしてもらいました。
近所に店舗がある業者を除いて、基本的に自宅まで査定に来てくれたのでありがたかったです。
こちらとしては、一通り7社の話を聞いてから選択したいという思いがあり、事前にそれは伝えておきました。
が、いざ査定が始まると業者の差が如実に現れ、酷いところはかなりの不快感を覚えるくらいでした。
自分本位のお店①
一番酷いお店は、とある輸入車専門に扱っている業者でした。
現車確認の後、電話で310万円という金額を提示してきたのですが、『この値段はすぐに車を引き上げるのが条件です。すぐに代車とキャリアカーを手配しますがよろしいですか?』と一方的に話をしてきた上に、即決で買い取る態度できたため唖然としてしまいました。
そして『無理です』と答えたら、『何でですか?』とやや感情的な口調で言ってきたので、『僕の都合ですが、何か問題ですか?』と返したところ、『じゃあいいです』と電話を切られてしまいました。
他の業者の査定も全部聞いてから決めると伝えていたのにも関わらず、そのような態度で来られたので仮に最高値を提示していたとしてもその店には売らなかったと思います。(そもそも金額が最低ライン以下だったので問題外でしたが…)
また、車を手放すに当たって、お別れの儀式は個人的に必須であったので、向こうから一方的に今日引き取ると言われたのも不快でした。
車の買取りは、確かに業者がお金を出す立場ですが、その後利益を乗せて売るわけですから、やはり売りに出す人がお客様という立場には変わりないと思います。
そのお客様の考えや想いを尊重できない上からな業者とは縁を持ちたくないというのが素直な感想です。
自分本位のお店②
次のお店は、割とテレビのCMでもよく聞く大手チェーンの業者でした。
ここでは『相場を見てもこれ以上の金額をつける店は絶対にないので、この金額で相談させてほしい』という言われ方をしました。
金額的には320万円と最低ラインではありましたが、実の所、その前に査定をしたお店がそれ以上の金額を提示していたので、そもそも決めつけてくる姿勢に違和感を覚え、相手にする気が失せました。
さらに、次に乗る車を既に別で探していて、ほぼ契約状態であったにも関わらず、同車種のリストを出してきて、『この車種だったら、これなんかいいと思うので是非どうですか?』という話まで出してきました。
やはりこの店に対しても、自分本位の利益しか考えていないのが見え見えだったので、お断りしました。
そしてファイナルアンサー
沢山の業者を相手にすれば、上に紹介したような不快感全開の事例も出てくるのも致し方ないことだと思います。
ただ当たり外れがあるので、すべて優良な業者に当たることもありますし、全部外れの場合もあるかもしれません。
そして、今回のマスタングについては、最終的にガリバーさんに売ることに決めました。
325万円という最高額を提示してくれたことも大きな要因ですが、担当した営業の方が親身に話を聞いてくれたのが決め手となりました。
また、次の車両が納車されるまでの代車を用意してくれたりと、とても親切な対応をして頂きました。
商売だけでなくビジネスもそうですが、『何をやるか?』ではなく、『誰とやるか?』が重要視されますが、今回も正にその言葉通りの結果となりました。
複数業社にネットで査定してから検討するのも勿論オススメですが、ガリバーさん一択でも満足のいく買取りが出来ると思います。
次に購入する車が決まっている場合は、買取りではなく下取りという選択肢もあるので、そちらも視野に入れると良いかと思います。
下取りのメリットは、お店側もさらに車が売れるわけですから、色々なサービスを付けてくれることです。
購入車両の値引きが主流ですが、それ以上引けない場合は、何かしらのオプションや付属品のサービスなどが期待できます。
最後に
マスタングのエコブーストは当時に新車価格が約500万円。
3年半程度乗って325万円で売ったので、実質3年半の期間を175万円で楽しんだことになります。
これを安いか高いかどちらに取るかは人それぞれだと思いますが、希少価値の高い車に対する一つのメリットとも思います。
今回の例はかなり特殊な車両でしたが、買取りに出す時の考え方は同じでいいと思います。
・中古車市場のリサーチ
・買取り業社の選定
をしっかり行えば、騙されて安値で売らされるリスクも減りますし、しっかりと根拠を持って交渉できるので希望金額に近づけやすくなります。
もちろん修理歴などあるとマイナス要因となるので、普段から大切に乗ることも重要です。